映画レビューは “アトリエミシェルの製作&柴犬ブログ”にて更新中。 http://ameblo.jp/atelier-michelle/

2012/1/29

“読んでから死ぬべき”  

クリックすると元のサイズで表示しますほとんど20年ぶりの再読
宮本輝優駿


元同僚が、いい本を読んだというので「何?」と尋ねたら『優駿('86)』だった。何を今ごろ?でも本をくれるというのでもう一回読んでみることにした。
かつて歌舞伎、落語に導いてくれた先輩がもうひとつ紹介してくれたのが宮本輝の『錦繍』だった。クリックすると元のサイズで表示します
それから、すべての作品を読んできた。
宮本輝の作品は、読むごとにどんどん深みのある話になっていくと、毎回感動以上の驚きを覚えてきたのだが、『優駿』を再度読み始めてみると、それは違った!
宮本輝は最初から今と変わらずスゴかったのだ! 
前にブログで書いた“トム・ハンクスが進化しようもないほどに若い時から名優だった”のと同じだ。
それにしてもこの『優駿』、“読んでから死ぬべき”と評してる人がいるほどの名作である(全作そうなのだが)。競走馬を生産する小さな牧場の父と息子、馬のオーナー父娘、騎手、調教師、父の秘書、競馬記者…登場人物それぞれが主人公となり話が進む。馬や競馬に関する取材力に一番驚く、すべてのセリフがそのものなのだ。1,2行の修飾詞程度のエピソードに至るまで細かい。専門的な内容・会話がまるでドキュメンタリーのようである。今調べてみたら、馬事文化賞というのを受賞していた。
『優駿』は映画化もされたが、内容の濃さからすれば連ドラである。が、馬の演技が必要なのでムリだ。ドラマ化された『青が散る』(石黒賢デビュー作)、映画は『道頓堀川』(松坂慶子・真田広之)『泥の河』『私たちが好きだったこと』(岸谷五郎・夏川結衣)、『夢見通りの人々』…
『火のみち』は大河ドラマとしても成り立ちそうな戦後から現代に至る物語。
とにかくどの本もおススメです!


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タグ: 宮本輝 競馬

2012/1/20

犬天国!  映画

クリックすると元のサイズで表示します東京も初雪…
の強さを自然の中に見る
『狩人と犬、最後の旅』

カナダの北極圏で暮らす狩人ノーマン・ウィンター(本人)と犬たちとの暮らしぶりを描いているのだが、犬好きにはたまらない犬との絆を随所に見ることができる。
それにしてもその過酷さたるや、クマと遭遇してにらみ合いの末クマは去る。張った氷が割れて極寒の湖にずっぽりと浸かってしまい、何とか犬たちに救われるのだが、凍りついた体を小さな火をおこして徐々に温めていく。何があってもパニックにならない、つねに淡々としている。同じ狩人の友人宅に無線で連絡をして何日もかけて会いに行く。動物の毛皮を売りに町に行く。
演出とは思えない日常体験の数々…再現するのも命がけだ。あのクマはタレント熊なのか…。
クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します犬ぞりをひく犬たちは、柴犬好きの店主にはたまらないタイプばかりで、決してごっつい体格でもなく、わりと華奢な感じさえする。主役犬は成犬になる前のシベリアン・ハスキー♀で手足も細いし、あんな雪山を走らせて怪我をしないかとハラハラしてしまう。クリックすると元のサイズで表示しますそりを引く犬たちが走るけなげな姿も、狩人になでてもらおうと抱きついていく様子もかわい過ぎるっ
ああー、まさしく“犬天国”です!
監督がフランスの著名な冒険家らしく、森林の伐採や生態系の問題に触れながら、狩人の生活を完璧にドキュメンタリータッチで撮っている。どんなに厳しい状況になっても狩人として生きることを辞められないノーマン・ウィンター、カッコいいです
映画館で見た時も、またテレビで見ても全然退屈しない作品…是非寒い時期にご覧ください。

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2012/1/7

ありえない話なんですが…  映画

昨晩テレビ放送の
『ベンジャミンバトン 数奇な人生』

つくづくこの映画はブラッド・ピットありきだなと思う。
白内障で全身感染症という死ぬ手前の老人の状態で生まれてきた子が、成長するにつれ若返っていくという、絶対にあり得ない物語なのだが、最後には泣いてしまう。
あらためて観ていて気づいたのは、『フォレスト・ガンプ』にすごく似ているということ。過酷な個性を背負って生まれてきた人が、淡々と、生き生きと人生のあらゆることを経験していく。共に常に純粋である。
クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します写真の通り、老人から青年と若返り、さらには少年、幼児…。現在のブラッド・ピットになり、さらに若いころの容姿になっていくのだ!ブラピ以外には考えられない(さすがに少年から先は子役です)。
幼いころ出会った少女との関係が年齢ごとに重なっていくのだが、恋愛が成就し幸せに暮らし始める。しかしある時点から悲しい未来を予見し去っていくベンジャミン。
現実には決してあり得ないが、もしそうだったらこうならざるを得ないだろう、最後もそう…。泣ける〜
決して見捨てないのはやはり女性、そして人生で起こることはすべて感謝して体験すべきなのかなと思わせる映画である。
さらに、ベンジャミンがロシアで出会う女性の話は『タイタニック』を思わせる。ここも感動!


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2012/1/5

スクリーン初めはディズニーで、  映画

2012年は
『リアル・スティール』から
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なぜかディズニー、まさしくディズニーな結末だった(これから見る方は読まないでください)。ロボットが人に代わってボクシングをする時代、父と息子の絆の再生がテーマということだが、ロボットの動きがやっぱりスゴイ!
崖下(のようなところ)に捨てられ埋まっていたロボットが、少年によって蘇り、どんどん強くなって、最後には世界最強のロボットと公式戦で闘いチャンピオンとなる、ロッキーそのままな話。新人子役ダコタ・ゴヨの天才的な自然演技と子供とロボットのシンクロダンスには、ボクシングの観客同様に感動してしまった。リアルそうで、全くのおとぎ話だったが、年初めには、このくらいハッピー全開な映画が一番! 近未来なハズなのに、人間は何だかクラシックだった。

気になる作品をまとめて3本借りてみた。
クリックすると元のサイズで表示しますお客さんのベスト10によく入っている『(500)日のサマー』。冒頭で「これは恋物語ではない」と説明があったが、確実に男女の恋物語だった。
クリックすると元のサイズで表示します何か感動が待っているのかと思ったが何もなく、最近よくあるちょっと変わった描き方をしただけの話だった。友人役で「クリミナルマインド」リード☞が出ている、はまり役だ〜。主役のジョセフ・ゴードン=レヴィットが、ガンで余命を宣告された青年を演じる『50/50フィフティ・フィフティ』(現在上映中)の方がおもしろそうだなー。

クリックすると元のサイズで表示します気になる役者ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャルネットワーク』『イカとクジラ』)の『ゾンビランド』。ゾンビの描き方はすばらしい!クリックすると元のサイズで表示しますゾンビ好きも納得の‘よく食うゾンビ’(☞)で映像も美しく、怖い!ゾンビに征服される寸前の地球で出逢い、共に逃げる男女4人のロードムービー仕立てで、ゾンビに噛まれて運命を分けるとかのハラハラは全くなく、あえてゾンビとの絡みはコメディになっていた。残念。おもしろいかもしれないが、ゾンビ好きには…ちょっと違った。

クリックすると元のサイズで表示します小説「黒い家」が怖過ぎた貴志佑介の『青の炎』クリックすると元のサイズで表示します蜷川幸雄演出と二宮和也の演技が評判だったので心配しつつも鑑賞してみた。うぉーっ、小説にかなり忠実に再現してある!文章から頭に描いた風景もその通りで、ストーリーもそのまま。クリックすると元のサイズで表示します
山本寛斉の飲んだくれのおやじ役がうまいのか、相当気持ち悪い。コンビニの店員役で出ている唐沢寿明(カメオ出演!)が8年前とはいえ若い!音楽が東儀秀樹とは何て贅沢な!

クリックすると元のサイズで表示します年末には『上を向いて歩こう』'62
テレビ放映された。☜九ちゃん主演
みんな若いっ!高橋英樹が美しい!50年経っても崩れることなく男前であることにあらためて驚いた。吉永小百合もしかり…あのころの鋭い美しさは…武井咲に似ている。
戦後の若者の生きる姿を激しく描いている映画なので、クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します役者たちの演技や台詞はハリキっているだけに見えるが、舛田利雄監督の構図、スピード感あふれる映像には感動した!申し訳ないことに、これまでに見た監督作品はヤマト、百恵ちゃん、マッチ、トシちゃんの映画ぐらいだった。何でも撮る人だなー。


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