映画レビューは “アトリエミシェルの製作&柴犬ブログ”にて更新中。 http://ameblo.jp/atelier-michelle/

2012/12/30

何度目の映像化が一番か  映画

見納めに大作鑑賞…で
レ・ミゼラブル

あまりに評判がいいので、見に行った。
ヤフーレビューも満点がほとんど。
その中で、☆ひとつで
「つまらなかった」とバッサリ斬っている人、
度胸があるなー。
正直なところ、私もほぼそっちに一票。
「これまでに見たミュージカル映画で一番」
という人もいたが、
ミュージカルっぽいのは
冒頭の囚人たちの過酷な労働シーンだけ。
個人的にミュージカル映画は
壮大な音楽の中で歌い上げ、みんなそろって踊りまくって
それだけでも感動してしまうパワフルなもの。

話はご存知の通りパンを盗んだために
19年もの歳月を牢獄につながれたジャン・バルジャンが
やっと仮釈放になったものの、
毎年出頭する義務を課せられ、その身分証のために
疎まれ、職にもつけず、寝る場所を与えてくれた司教の元から
銀器を盗んですぐに捕まったところ、
司教が与えたものと証言し、それを元に出直しをすすめる。
姿を隠し、年月を経て市長&工場主にと成功したが、
牢獄で厳しくあたっていた警部が
ジャンの下に赴任してきたことから、逃亡が続く。
幼い子供のために娼婦にまで身を落とすファンテーヌや
宿屋で過酷な労働をさせられる幼い娘のコゼット、
タイトル通り、様々にミゼラブルな人生を見せつけられて辛い。

そんな過酷な運命の中で“高潔に生きる”というのが
テーマなんだろうけど…
せっかくのヒュー・ジャッマンラッセル・クロウ
セリフに調子をつけて語るのが、
『オペラ座の怪人』ほどの声量はなく、踊るわけでもない。
終始、劇場でなかなかなじめないまま
お芝居を見ているようだった。残念〜。
舞台の展開と同じように、ぱっぱと次にいくので
えっ、何で?と、ダイジェストを観ているよう。
セットも完璧に作ってあるのだから
いい俳優の名演技でドラマを見せて欲しかった。

この日は、人気の最後列で鑑賞していたが、なぜか隣が空席で
もう終わろうかという時に女性がやってきて、
おもむろに鼻をすすって感動している様子。
こちらは感動のタイミングを削がれてしまった
が、さすがに大ラスの盛り上がりに、
あわててハンカチを目頭にやっぱり名作だ〜クリックすると元のサイズで表示します

1997年のリーアム・ニーソンジャン・バルジャンを見てみたい。
1957年のオリジナル映画は傑作で
特に主演のジャン・ギャバンがすばらしいらしい。


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2012/12/19

W意味不明。  映画

やっぱり手を出してはいけないものだった。

ウェス・アンダーソン監督作
『ダージリン急行('07)


『天才マックスの世界(RUSHMORE)』で感じたセンスは、
このダージリン急行ではさらにパワーアップ!
が、起承転結のない兄弟ロードムービー。
高い評価の中、レビューをちゃんと見ておけば…
「意味不明」というのも少なくなかったのだ。
好きな人は好きなんだろうけど、私の最もダメな類のものだった。
監督の大学からの友人オーウェン・ウィルソン
エイドリアン・ブロディ(『戦場のピアニスト』)、
ジェイソン・シュワルツマン(コッポラの甥で『天才マックス〜』主演)が
兄弟で急行列車にのってインドを旅して母親に会いにいくという話。
ビル・マーレイナタリー・ポートマンを贅沢に起用もしている。
人や細かいエピソードがいちいちおもしろいので、
きっとすべてがうまくまとまるんだろうなと期待していたのだが
結局何がどうでどうなったというのが全くなかった。
これにはがっかりしたが、
ウェスがプロデュースした『イカとクジラ』はおもしろくて
いい話なのでオススメです!
エイドリアン・ブロディ『ジャケット』もオススメ!
(ジョージ・クルーニー製作でダニエル・クレイグも出てます!)

3巨匠によるオムニバス映画
世にも怪奇な物語('67)


何人かがベスト映画に選んでいるのでこれは名作かっ!?と
思い切って借りてみた。が、苦手なフランス(&伊)映画だ。
エドガー・アラン・ポーの物語を、
ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ
監督した3本。怖いし名作というから見たのだが…。
唯一3話目の鞠を持った少女の髪で半分隠れた笑顔が
どうにかなるのかと、直視できなかった。
1話めの主演伯爵令嬢役はジェーン・フォンダ(当時の監督の3人目の妻!)で、
心惹かれる従兄弟役にピーター・フォンダという姉弟共演。
これは話よりも、令嬢の衣装に釘付け
監督の趣味で撮った“妻のファッションショー”とも
言われているが、ホントにその通り
クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示します







この時代からゴルチエが活躍してたのかと思うほど。
衣装デザインに特にクレジットがなかったが、
一体誰が作ったんだろう。
スウェードのニーハイブーツなど現在大流行しているものだ。

クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示しますマイフェアレディか、
リボンの騎士か、
宝塚か…
このハイレグは一体…。







クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示します馬に乗るときも
動物を何頭使ってるのか
わからないようなゴージャスな
毛皮のコートが何着も登場。
有り得ない薄着のローブで騎乗して
エンディングを迎えます。

2話目がアランドロンブリジット・バルドー(1話のヴァデム監督の最初の妻!)共演。
アラン・ドロンが少年から医学生、軍人姿のサイコ的な冷徹男を演じている。もちろん小学生時代は子役。
これがそっくり↓でビックリ
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3話目は最も評価の高い『悪魔の首飾り』
テレンス・スタンプ主演。
あー、もうっ一番ワケがわかりませんでした!
しかし、名作らしいので、
今後フランス映画には近づかないようにします
ただし、ヴァンサン・カッセル主演の
『ドーベルマン』は例外です!

1

2012/12/11

終戦の功労者  映画

強制収容所にまたひとつの実話
ヒトラーの贋札('07)


1936年、戦時下のドイツは資金難だったらしい。
ベルンハルト作戦という贋札(にせさつ)作りのため
逮捕されたプロの贋作師ユダヤ人のサリー
強制収容所に送られる。
技術者である何人かが集められ洋服を与えられる、
もちろん収容されている人から奪い取ったものである。
収容された棟にはすでに働いている人たちがたくさんいた。
清潔なベッドがあり、シャワーも使える。
観たいと思う人はこの先は鑑賞後に。
特に秘密はないので読んで見ても観ごたえはあると思います。


サリーはまずイギリスのポンド紙幣を完成させ、
厳しい審査もパスする。
こういう場ではあっても、プロの贋作師としての
プライドがサリーに完璧な仕事をさせるのだろう。
印刷技師ブルガーは最初に上着を与えられた時に
縫い付けられていた同胞のネームタグを見て受け取らず、
ユダヤ人としてのプライドを持ち続けていた。

造ったポンド札は
総額1億3200万(英国の外貨基準額の4倍相当)になるとか。
次に米ドルの紙幣作りを急がせるドイツ将校の思惑に
ブルガーは、何だかんだと言い訳しながら
サボタージュすることで対抗する。
完成しないことにしびれを切らした将校は
4週間で完成しない時は5人を処刑すると脅しをかけてきた。
もうギリギリになって、焦るサリーだったが
仲間の密告を阻止し、一人作業に励んで
ギリギリで完成させた。処刑はまぬがれたのである。
若い仲間が結核になった時もひたすら隠して守ろうとしたり、
犯罪者であるはずのサリーのヒーローぶりは
映画のための創作かと思うが、
この作品は、印刷技師ブルガーの著書が原作となっている。
さっそく読まねば!と図書館で取り置きしてもらっている

ドル札が完成してすぐ、ドイツ将校たちはあわてて
印刷機械などを移送し始めた。
連合軍が迫っていたのだ。迎えたのは敗戦。
紙幣作りを遅らせたおかげで戦争が終焉を迎えたということ。

あっさりと置き去りにされたサリーたちが収容棟を出ると
そこには痩せこけて真っ黒に汚れた同胞たちの姿があった。
常に塀のすぐ外で銃殺される音を恐怖に震えながら聞いていたものの
外の現実を見たのは何年ぶりだったのか。
同じ収容所内でも、技術を持つものとそうでないものの
暮らしは天国と地獄だったのだ。
言葉では豚のように扱われていたが、
待遇だけは収容所としては夢のような場所だった。

どの映画を見ても収容所での銃殺シーンは
まったくためらいがない。
戦場とはまた違った“差別による安心”
いじめの構造とたぶん全く同じなんだろう。
ヒトラーみたいな奴さえ現れなければ
概ね人は善人だと信じたい。
0

2012/12/5

007よりもこっち?  映画

「いま、ダニエル観るなら007じゃなくてこっち…」
クリックすると元のサイズで表示しますというレビューを見てたまらず
ドリームハウス
を観に行きました!


クリックすると元のサイズで表示します4日前に見た007とはガラリと変わり、
いきなり良いパパぶり、ステキな夫ぶりをこれでもかと見せつけられるので、
少々テンションが下がるのは仕方がない。

ちなみにこの夜『慰めの報酬』が放映された。
孤独すぎるボンド
ちょっとくらい優しい言葉をかけてあげんかいМ! とか、
息つく暇もない危機に悲鳴をあげっぱなしだった。
映画館ではできない感情表現ができるので自宅鑑賞はいい。

さて、
仕事人間だった有能な編集者ウィル・エイテンテンが会社を辞め
夢のマイホームに戻ると妻は大喜び、二人の娘も大はしゃぎ。
これはよくある設定。
ところがこの家には、かつて一家惨殺事件という過去があった。
これもよくある設定。
周囲に不審人物が現れたり、街の人の目も何かおかしい。
これもあるある
(もちろんそんな中にも随所にヒントが隠されている)。
予告では、呪われた家の話のように思えるが、
監督が『父に祈りを』『マイレフトフット』ジム・シェリダンなので
人間ドラマの要素が強い。
見逃していた監督作『マイブラザー』がますます観たくなった!
トビー・マグワイアジェイク・ギレンホールが兄弟を演じる、
戦争のもたらす悲劇を描いた作品である。
クリックすると元のサイズで表示します
この共演で、ダニエル・クレイグ
妻役のレイチェル・ワイズと本当に結婚してしまった。
レイチェル・ワイズは『ナイロビの蜂』(必見!)で本当にいい映画に出て、
『ラブリーボーン』での母親役で素晴らしいと認識した女優。

これから観る予定の人や、
今後観るときのためには何も知らない方が楽しめるので
この先ネタバレはしてませんが、
映画好きな人なら一言のヒントで大体想像してしまうのでご注意を。

事件で頭を撃たれながらも生き残った一家の主人ピーターが容疑者とされるが
精神障害で治療を受け、共同生活施設に移されたものの行方不明。
ウィルの家族は怯えながら暮らすことになる。

物語の早い段階で衝撃的な事実が明かされるので、
通常なら「えっまたこのパターン!?」のところが
誰もが気づくとか予想することがないうちで意外だった。

悲しい真実と結末の中で
かすかな希望の見えるエンディングなので
落ち込むことはなかったけど
やはり007のような高揚感はあじわえず。




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2012/12/4

映像美学の傑作っ?  映画

クリックすると元のサイズで表示します
『ゾンビ』『デモンズ』が大好きで、
ダリオ・アルジェントの
『4匹の蝿』('71)
を鑑賞。
日本公開から37年ぶりに復活した動物や昆虫を謎解きに用いた“動物3部作”の最終章
ファンたちによるヤフーレビューがほとんど満点だったので、
観たい作品を後回しにして借りてみた。

予想に反して、ホラー映画ではなくサスペンスだった。クリックすると元のサイズで表示します
“独創的な映像美でファンを魅了し続けるイタリアンホラーの帝王の幻の傑作”という仰々しい説明なのだが…
なんじゃこりゃーっ!
学園祭で自主上映でもしてそうなレベルの、いやそれ以下の殺人シーン。
人の頭に凶器になるものがじわーっと近寄る。悲鳴!殴打シーンらしい。

ドラマーの青年が、見知らぬ男に見張られて、逆に追い詰めたところ相手の持っていた刃物で殺してしまう。タイトルに出てくる↑マヌケな仮面をつけた人物に現場を撮られ、心理的に追い詰められていく。そこから連続殺人が起こる。果たして犯人はっ!?

それにしても何と好意的なレビューなんだろう、
ツウなファンたちは、女優ミムジー・ファーマーの登場や映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの音楽にいたく感激している。知らなくてスミマセン、と一応謝っとこう

ストーリーは確かにこの時代にすれば驚くほど斬新である!
まさに今流行りのサイコパスによる連続殺人、幼少期に親から受けた虐待オネエ言葉のおじさん探偵など、
現代の犯罪小説やドラマのほとんどにその要素が盛り込まれている。
中でもウソかホントか、殺された被害者の網膜に数時間最後の映像が残っている!らしい。アメリカやドイツではかなり研究が進んでいるとも。眼球を取り出して何かを施すと見ることができる…と、再生したところ4匹の蝿が映っていた。なぜ4匹が並んでいるかというのが謎解きの鍵になる。
ラストの、映像こそちゃっちいが
犯人の車が前の大きな車に突っ込んで首が飛ぶところも衝撃的だっただろうなー。
このアイデアはその後イヤというほど見る。
アルジェント本人が『サスペリア2』でも使っているか…。
こっちは面白かった。子供の頃に見ていまだに忘れられないシーンだ。ペンダントをしている時たまに思い出して、背筋がゾクッとしたりする。

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