2012/3/6
まるで別世界のはなし 映画


『わが母の記』

母に捨てられたという思いがぬぐえず…というフレーズから想像していたのとは、全く違った。

戦後の作家様の一族を描いた、別世界を見るような映画だった。
故郷・伊豆の実家は立派な日本家屋で周りの自然の美しさにも驚く。東京の自宅も夢のような邸宅で、広いリビングにダイニング、書斎などセンスあふれるインテリアに囲まれている。軽井沢にも別邸があり、食事は当然のようにナイフとフォークを使っている。あこがれを絵にかいたようなステキな生活ぶりだ。海外留学する娘を豪華客船で送っていくなど、想像を超える出来事まである。
セットでは作れない美しすぎるロケ地の数々であるが、実際に井上靖の自宅、書斎を使って撮ったらしい。


つまりこの映画、親の愛や家族の愛というよりも、俳優たちの豪華共演と日本の風景を愛でる作品と言った方がいい。
