映画レビューは “アトリエミシェルの製作&柴犬ブログ”にて更新中。 http://ameblo.jp/atelier-michelle/

2010/7/13

グッドチョイスだったDVD2本  映画

≪生きること≫≪死ぬこと≫
シリアスな『イキガミ』
コメディタッチの『エリザベスタウン』


クリックすると元のサイズで表示します『イキガミ』は、ビジュアル的に主人公にぴったりな松田翔太が《死亡予告書》を配達する公務員を演じている。
国の政策で、小学校入学時に接種する注射により18〜24歳の間に選ばれた人間が死亡することで、国民に生きることの意義と喜びを感じさせるという、有無を言わせない日本社会が舞台である。今の、国民の顔色ばかりうかがっている政府ではあり得ないけどナルホドな話だ。
死亡予告書が届くのは死亡する24時間前。食事や旅行・宿泊、遺族への保証など完璧だが、残酷である。
毎日ニュースとして死亡した者が紹介される。厚生保健省内でその政策に少しでも異議を唱える者はただちに拘束され、思想を矯正されるというオソロシイ世界だ。死亡を予告される若者の境遇にはそれぞれドラマがあり、凶行に走るものや過去を清算しようとする者、その命をムダにせず妹を救う者など、なるほど、こうなったらそうなるか…その年齢の自分なら一体どうしただろうと考えさせられる。配達する松田もさまざまな人生を目の当たりにして苦しみ、死亡予定者に関わってはいけないとされる規則を無視してできる限りのことをしてあげようとする。原作の漫画のレベルの高さは相当なものだ。『デスノート』よりもリアル。

クリックすると元のサイズで表示します『エリザベスタウン』は、現代の会社員を演じている主役のオーランド・ブルームが新鮮でよい(いつもの歴史コスチューム着用の作品での彼は大体が王子様で、何か頼りないのだ)。
靴メーカー(NIKEみたいな)で花形社員であるドリューは、新商品として開発した靴が大失敗商品となり、会社を倒産寸前に追い込む大損害を与えてしまう。一気に崩れ落ちた地位とプライド、社長秘書の恋人からも見放され、自宅であるものを改造して自殺しようとした時に、妹からの電話で父親が亡くなったことを知らされる。
死ぬのは葬儀を終えてからと決め、父の故郷エリザベスタウンに向かう。搭乗した飛行機で、積極的にアピールしてくるフライト・アテンダント(キルスティン・ダンスト)のクレアと出会う。
亡くなった父は親類だけでなく、街の人すべてに愛されていたらしく歓迎ぶりが異様なほど。やっかいもののように扱われているいとこやその息子とのやりとりや、宿泊しているホテルで結婚式を控えている新郎新婦とその友人たち(クレアもいた!)との交流で、少しは癒されたのかと思えばそうでもなく、すべてを終えたらやはり自殺を決行するつもりのドリューだが、全編ユーモアがありほのぼのとしているところが見ている側の気持ちを少し癒してくれる。ストーリーやエピソードには一貫性がないが、なぜかすごくいい映画だなあと感じる。↓このあたりから細かいエピソードのネタばれ注意!
クリックすると元のサイズで表示します父を故郷から奪ったとされている母(またまたスーザン・サランドン!)の葬儀でのスピーチと、夫の死後急に始めたというタップダンスの披露は、親類・友人たちの心を解きほぐしていく。父の遺骨をもって車を走らせるドリューは、クレアの作った地図通りに進むのだが、この地図がまた凝っていてBGM用の音楽も用意されていたり、地図の目指す目的地にはクレアが!結局ポジティブのかたまりのようなクレアに救われるという話なのだが、実際やってしまった失敗はしばらくついて回るんだろうなぁ。

両方の映画から、どんなことがあってもとにかく自ら命を絶つことだけはもったいない!と教えられるのか……人それぞれに人生があり思うことも違うだろうから、そこがまたおもしろいのかもしれない。

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