春日局ゆかりの興禅寺からR175を約10分ほど北上すると、丹波の山々を背景にした石像寺が左手の山すそに見えてきます。
・丹波古刹十五ヶ寺霊場 第11番
・四神相応の庭
・盤座で知られている寺
「石像寺」(せきぞうじ)
・所在地/丹波市市島町中竹田1003−1
・山号/正法山
・宗派/曹洞宗
・本尊/釈迦牟尼仏
・創建年/655年(斉明天皇元年)
・再建年/1645年 (丹波市氷上町の円通寺の
透関和尚が再建する)
新緑に包まれた本堂が見えます。
寺の背山中腹には、寺宝の
盤座(いわくら)が鎮座しており、この場所も寺域内に入るそうです。
本堂裏道から徒歩約35分。
高さ12m、幅24mの巨岩。
今日は暑く、また服装も山登りの格好ではなかったので、市島町の黒井城跡と一緒に冬場に登りたいと思います。
なだらかで幅の広い石段の参道を進むとその先に門が見えてきます。
参道の両側には比較的樹高の低い楓が植わっています。紅葉シーズンは大変綺麗だと思いますが、暑い日にとって、この青紅葉の爽やかさもいい感じです。
白壁を持つ
総門or惣門(四脚門とも呼ばれている)があります。
総門を潜ると山門が見えてきます。
両側は総門までとは違った雰囲気で立派な古木が植わっています。
山門を潜ると、正面に重厚で落ち着いた雰囲気のある本堂があります。
扉は閉まっていて本尊は拝めません。賽銭箱も置いてありません。
本堂前には、昭和47年に重森三玲氏によって造られた「四神相応の庭」と座禅堂横にある句碑の庭「雲海の庭」があります。
また、本堂右手裏には江戸期の池庭もあります。
四神相応の庭碑
本堂前には四神を表す
四神相応の庭
東西南北の守護として抽象化された各神が石組され、配置されています。
敷き詰められた色付きの小石(東西南北ゾーンの小石の色がみんな違います)と岩で四神を表しているのでしょうか?
東・・・青龍(徳島県の青石)
西・・・白虎(徳島県の白石)
南・・・朱雀(京都府鞍馬の赤石)
北・・・玄武(地元、市島町の黒石)
まずは、本堂から見て、左側奥に鐘楼を背景にあたかも山々を飛んでいるかの如きの
東の青龍
左側手前には大きな甲羅を持った
北の玄武
右側奥に羽根を広げた
南の朱雀
右手奥に座禅堂が建っています。
右側手前に頭を上げた堂々たる
西の白虎
すべて石組や石色で神の名前が想像できますね。
素晴らしい庭で瞑想の域。
時の経つのを忘れて見惚れていました。
座禅堂の裏には、別の庭園と江戸時代に造られた池庭があります。
高浜 虚子ゆかりの「句碑の庭・雲海」
池庭の周りは楓が植わっており、紅葉時には鮮やかな紅葉が水面に映えることでしょう。
当寺も境内の清掃や木々等の管理人がおられるのか、大変行き届いており・・・気持ちも爽やかになります
これまでいくつもの寺院・仏閣を巡って、それぞれの思いがありますが、その中でも当寺の風景や雰囲気は特別なものがありました。

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