先日収容犬にポメラニアンがいたので、引き取るかどうかセンターに性格や年齢などのヒアリングをしました。
聞くところによれば年齢は10歳以上の老犬で、ずっと吠えている・・・とのことでした。
仮母はジンくんの吠えで相当参ったので、正直「また吠えるの〜?だったら止めようかしら〜」と怖気づいたりもしました。
それでもまあご縁があってこうやってヒアリングしたのだから、とにかく一度見に行くことにしました。
そのポメラニアンは犬舎に入っていました。
他にも収容犬がたくさんいて、それはそれは物凄い吠え声でした。
特にダックスが3匹居たのですが、前面まで出て来ては吠えて大騒ぎでした。
そんな喧騒の中・・・
奥の方で暗〜〜〜い風情で座っているではありませんか・・・
仮母は思わず「この子どこか悪いんですか?脚が痛いとか?」と思わず聞いてしまった程大人しかったです。
そして出して頂いたのですが、まあその表情の暗いことったら・・・
いえね、大抵の子は表情は暗いんですよ・・・センターではね。
そんなのいつものことなんですけど、この子は特別でした。
かなり吠えると聞いていたので、そのあまりの大人しさに???
しかも老犬と聞いていたのに、年齢もせいぜい5〜6歳くらいに見えました。
パッと見綺麗に見えましたしね・・・正面から見るとね・・・
それで結局引き取ることにしたのですが、パルボウイルスのチェックをする時、またもや難儀してしまいました。
オシリ回りにウンチがびっしりこびりついて、オシリの穴がどこにあるか分からないのです・・・
確かアンナちゃんも分からなくて困ったんでしたっけね。
それでも無理やり掻き分けて、無事パルボ陰性なのを確認しました。
そしてバリケンに入れて、事務手続きを済ませ、さあ〜急いで帰りましょう!
勇んで車のドアを閉めてエンジンをスタートさせた時・・・
うわっ、臭っ!!!!
車の中は密室状態なわけで、今まで広範囲で分からなかった悪臭が一度に仮母の鼻先に届いたのでした。
その臭いたるや何と表現すればいいのでしょうか?
浮浪者のおぢさん臭50%、排泄物臭50%の見事なコラボレーションでした。
3月なのにまだ寒い中、運転席の窓を全開にして帰ったのは言うまでもありません。
それでも頭が痛くなりましたよー
ところがしばらく走ってみると、次なる試練が・・・さっきまであんなに大人しかったのに、吠える!吠える!
「あら?今まで猫被ってたのね?」と騙されていたことに気付くも、時すでに遅し。
ですが「まあジンくんの悲鳴に比べたら何てことないわ〜」とそのまま車を走らせました。
いつも思うんですけど、人間って一度酷い目に遭うと次からはそんなに辛いと思わなくなるんですよね。
そういう意味ではジンくんの功績は素晴らしいものだったと言えるでしょうね。(笑)
こと「吠え」に関してはかなりハードルが下がったでしょうから・・・
さてそんなこんなで提携病院に着き、そこでシャンプーして頂きました。
仮母にはあの状態のポメラニアンをシャンプーする体力&勇気は残っていなかったので・・・
ほら、凄いでしょう?
何ヶ月洗わなかったらこうなるんでしょうか?
オシリの回りはもうバリカンで刈るしかなくて、とんでもないことになっていました。
そしてその下から出て来たものは・・・
かなり長期間ウンチの鎧で覆われていたらしく、シッポの付け根からタマタマちゃんのあたりまで、真っ赤にただれて酷い状態でした。
画像で見るとそんなでもないですが、実際はもっと痛々しいです。
現に1週間以上経った今でもまだ痛いらしく、時々急に飛び上がっていますから・・・
毎日お薬を塗るのですが、それさえ痛いようです。
それにしても、どうしてこんなになるまで放置しておくんでしょうかね?
しかも珍しいことでもなく、何度も何度も繰り返し目にしますよね?
まさに放置虐待とはよく言ったものです。
でもこんなの氷山の一角なんでしょうね?
世の中にはもっともっと酷い環境に置かれている動物がたくさんいるのでしょう。
先ほど、センターから引き取った時点では大抵の子が表情が暗いと書きましたが、仮母はいつもそんなことはすぐに忘れてしまいます。
それはほとんどの子がすぐに明るい表情に変化するからです。
でもこの子は1週間の隔離期間が終わり、リビングデビューしているのにも関わらず、未だにこの表情です。
しかもかなり目立つ常同行動があり、狭い場所に入れっぱなしにされていた動物特有の症状が見られます。
ポメラニアンという犬種はとかくクルクル回る子が多いですが、ちょっとこの子の場合犬種特性で片付けてしまうのは無理がありますね。
それでもこの子は恐らく一般家庭の子で、途中まではちゃんとお世話されていたような片鱗がありますが、どこからどう間違ってこんなことになってしまったんでしょう?
小さな体でどんな辛いことを我慢して来たのかと思うと、胸が締め付けられます。
お名前はミックくんにしました。
ちょうどストーンズが来日していたので・・・
ミックくん、笑顔を見せてくれる日が来るのでしょうか?
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